日本人の消費傾向・インバウンドを踏まえて、今年勝つためのアクション
2026年の外食は「回復」ではなく「再編」の年
外食市場は数字上は回復して見えますが、実態は**“客数で伸びる店”と“単価で補う店”、そして“耐えられず消える店”が同時進行**しています。
日本全体でもコスト高・人手不足が続き、倒産件数が高水準で推移している状況です。
その中でタイ料理店は、インバウンドと国内の“ちょっと良い外食”需要の間にチャンスがありつつ、原価・人材・価格設計で差が出る業態です。
2026年の日本人消費はどうなる?
①「節約」は継続、ただし“メリハリ消費”が強まる
家計は物価の影響を強く受けており、たとえば総務省の家計調査でも、直近(2025年10月)で実質消費支出が前年同月比マイナスになっています。
一方で、外食をゼロにするというより、頻度を減らして“満足度の高い店”に寄せる動きが出やすい局面です。
タイ料理店に起きやすいこと(2026年)
- 「安いから行く」より、**“気分が上がる・旅行気分・非日常”**で選ばれる
- 同じ価格帯なら、写真・清潔感・説明のわかりやすさが勝敗を分ける
② 外食は「客数が鈍るが、単価は上がる」構造が続きやすい
日本フードサービス協会(JF)の市場動向でも、物価高で客足が鈍る一方、客単価上昇が売上を押し上げるという説明が繰り返し見られます。
→ つまり2026年は、**“来店数を増やす”より“設計で粗利を守る”**発想が重要になります。
インバウンドは2026年も追い風になりそう。ただし“取り方”が重要
JNTO公表データでは、2025年10月の訪日外客数は3,896,300人とされています。
また、2025年の累計が過去最高ペースで推移したという報道もあり、インバウンドは量としては強い追い風が続きやすい状況です。
タイ料理店にとっての意味(2026年)
- 大都市・観光導線の店は、英語メニュー/写真/決済対応で取りこぼしが減る
- 一方、インバウンド需要は地域差が大きく、“うちの立地で本当に増えるか”を見極める必要あり
倒産動向を見ると小規模事業者を中心に淘汰も進み、“伸びている”と“苦しい”が同時に起きる局面です。
タイ料理店の2026年動向予測(起きそうなこと)
予測①:タイ料理は“強いが、店の差が広がる”
- 「パクチー・スパイス・エスニック」は定番化していて入口需要はある
- ただし2026年は、**“なんとなくタイ”**では選ばれにくく、看板メニュー・体験価値・ストーリーがある店が伸びやすい
予測②:価格は上げざるを得ない。勝負は“上げ方”
原材料・人件費圧力が続く前提だと、値上げは避けにくい。
そのとき重要なのは「値上げ」ではなく、**“納得の設計”**です。
- 値上げでも納得される:写真が良い/量・辛さ・香りの説明が丁寧/セットの満足度が高い
- 値上げで離脱される:何がウリかわからない/メニューが多すぎる/店内情報が古い
予測③:テイクアウト/デリバリーは“守り”として残る
忙しい生活・節約の流れの中で、持ち帰り需要は一定残りやすい(市場レポートでも成長を見込む見方があります)。
ただし、手数料負けしやすいので、2026年は
- 店頭受取(自社LINE予約)
- セット商品の定型化(厨房オペを壊さない)が現実的です。
2026年、タイ料理店が今からできるアクション
まず今月やる(即効・低コスト)
- Googleマップの写真を刷新(外観/内観/看板/人気3皿/メニュー表)
- メニューを「売れ筋5本+季節」で整理(多すぎると決められない)
- 英語ミニ対応:料理名だけでも英語併記(Pad Thai / Green Curry等)
- キャッシュレス対応の明示(店頭/Google/メニューに)
2026年上期にやる(効く施策)
- 「看板1皿」を決めて、写真・POP・SNSをそこに集中
- セット設計を作る(例:ランチセット/2名シェア/辛さ選択)
- LINEで再来店導線(来店後:次回特典より**“おすすめの食べ方/新メニュー告知”**が効きやすい)
2026年通年の戦い方(経営の型)
- 値上げするなら「量」より**体験(香り/盛り付け/説明/スピード)**で納得を作る
- 採用が厳しい前提で、少人数オペの標準化(仕込み・提供・ピーク運用を型にする)
- ポータル/グルメサイトは“入口”に留め、主導権はGoogle・SNS・LINEへ
まとめ|2026年のタイ料理店は「選ばれる理由の言語化」がすべて
ただ、“なんとなく営業している店”が厳しくなる年です。倒産動向が示すように、環境は甘くありません。
逆に言えば、タイ料理店は
①料理の強さ(味)+ ②見せ方(写真/説明)+ ③再来店導線(LINE)
を整えるだけで、伸びる余地が大きい業態です。
